週刊医療情報インデックス
2009年8月第1週 (2009.07.28~2009.08.03)
- 【ウイークリーダイジェスト】
- 【週刊マスコミ論調】
- ■医療問題、医療政策
- ■社会情勢など
- ■医学、健康
- ■鳥インフルエンザ、感染症など
- ■高齢者医療・福祉・年金・介護・少子化
- ■医療事故、医事紛争、副作用
- ■その他事件など
- ■保団連・保険医協会関係
- ■京都周辺の動き(医療関係、ほか)
- ■新型インフルエンザ関連
- ■主な連載(医療全般)
- ■環境問題
【ウイークリーダイジェスト】
◎総選挙編
■診療報酬増など医療再建に9000億円捻出、民主マニフェスト
民主党の鳩山由紀夫代表は7月27日、都内で会見し、総選挙のマニフェストを発表した。医師不足対策など2010年度からの4年間で実現する政策を、必要となる予算額とともに挙げた。政策の裏付けとなる財源は、消費税を増税せず、税金の無駄遣いの根絶などで確保するとした。政治主導で政策を決定するため、各省庁に国会議員約100人を配置するなどの政権構想も発表した。
マニフェストでは、医療崩壊を食い止めた上で再建させるためとして9000億円を計上した。具体策としては、医療従事者の増員に努める医療機関に対し、入院医療の診療報酬を増額する。医師養成数を1.5倍とするほか、国立大学付属病院などを再建するため、病院運営交付金を従来水準に回復することなどを挙げた。
また後期高齢者医療制度の廃止で必要な費用として8500億円を計上した。具体策としては、廃止に伴う国保の負担増は国が支援し、被用者保険と国保を将来的に地域保険として一元的運用を図るとした。介護従事者の処遇改善には8000億円。新型インフルエンザやがん、肝炎の疾病対策の拡充に3000億円を計上した。
財源は「無駄遣いの根絶」などで初年度から段階的に確保し、13年度には16.8兆円を捻出する。16.8兆円の内訳は、一般会計と特別会計を合わせた国の総予算206.5兆円を総点検し、天下りや不要不急な事業を根絶して9.1兆円を工面する。“埋蔵金”の活用や未利用国有地など、政府資産の計画的な売却によって5.0兆円、租税特別措置などの見直しで2.7兆円をそれぞれひねり出すとした。
■来年度の診療報酬改定は「プラス」、自民マニフェスト
自民党は7月31日、次期衆院選に向けた政権公約(マニフェスト)を発表した。2010年度の診療報酬改定は、救急や産科などの地域医療を確保する観点からプラス改定を行うと明記。社会保障制度を国民の立場に立って議論する「社会保障制度改革国民会議(仮称)」の設置に向けた法整備を進める方針を盛り込んだ。
政権公約は「安心」「活力」「責任」を3つの柱に据えた上で、特に記載がない場合は各公約を4年以内に達成する目標を掲げた。
「安心」の中に位置付けられている社会保障分野については、地域医療の確保に向けて厚生年金病院と社会保険病院の病院機能を維持する方針を示した。救急医療や産科などを担っている勤務医を確保するためには、医師数増の政策を継続するほか、臨床研修制度を見直し、診療科による医師偏在の解消を目指す。社会保障番号・カードに関しては、11年度中をめどに導入するとした。
後期高齢者医療制度については、75歳を過ぎた現役サラリーマンは以前の制度に加入し続けられるようにするなど、年齢のみによる区分の見直しを盛り込んだ。低所得の高齢者に対しては、保険料の9割軽減措置を継続するとともに、外来の患者負担の月額上限を半減する。
●12年度の介護報酬改定も「引き上げ」12年度の介護報酬改定についても改定率の引き上げを宣言。介護報酬と連動して上昇する介護保険料は抑制する方針を打ち出した。介護従事者の処遇改善に向けては、改善に努める事業主に対して職員1人当たり月平均1.5万円を助成する。また、特養や老健、グループホームへの入所待機者を解消するため、16万人程度が入居できるよう施設整備を進める目標を掲げた。
医療や介護、少子化対策などに必要な財源については、消費税を含む税制の抜本的な改革に向けた法整備を11年度までに講じた上で、経済状況の好転後に実施するとした。
一方、財政再建に向けては、国と地方の基礎的財政収支(プライマリーバランス、PB)を10年以内に黒字化させる目標を掲げた。さらに、その前段階として5年以内にPB赤字の対GDP比を半減させる方針も示した。
■公的病院は統廃合・民営化せず、社民・マニフェスト
社民党はこのほど、次期衆院選のマニフェスト・概要版を公表した。「生活再建」に向けた10の約束を掲げ、国公立病院や厚生年金病院などの公的病院の統廃合や民営化を行わない方針を示した。
このほか医療関係では、医師不足対策として医師数の増加を盛り込んだ。看護師や介護職員についても処遇の改善をした上で、職員の増員を図るとした。
年齢区分などで批判があった後期高齢者医療制度は廃止と明記。療養病床の削減計画についても中止するとした。
安心して出産できる環境整備に向けては、助産師を活用して地域で分娩ができる施設の増設を図る。その上で、救急搬送システムを強化する方針を掲げた。
政策に必要な財源については、大規模公共事業の中止や特別会計の積立金などの活用で年間14兆円程度を捻出できると試算した。一方で、自民党や公明党が主張している消費増税には言及しなかった。
■医学部入学定員1.5倍に、看護師は200万人、共産・選挙政策
共産党は7月28日、次期衆院選に掲げる「総選挙政策」を発表した。医師不足対策として医師数をOECD加盟国の平均まで増やすことを目標にし、医学部の入学定員を1.5倍に引き上げると明記した。2008年末時点で90万人程度だった看護師についても、労働条件の改善を図ることなどで200万人までの増員を目指す。
診療報酬の改革にも言及。診療報酬の総額を引き下げることはせず、安全で有効な治療は速やかに保険適用するとした。また、医療従事者の労働条件を適切に評価することにより、質の高い医療提供体制の構築を図る方針を示した。
国公立病院や厚生年金病院などの公的医療機関の統廃合や民営化は否定。公的施設として存続させた上で、地域医療の拠点として支援を強めるとした。
介護の分野に関しては、介護報酬の5%引き上げを明記した。さらに、介護従事者の賃金を月3万円引き上げるため、介護報酬とは別枠の公費を投入する。これらの政策により確保できる介護従事者は、14年度をめどに150万人と見積もった。
社会保障政策に必要な財源については、軍事費や大規模公共事業を見直すことにより捻出。自民党などが提案している消費増税については「反対を貫く」と主張した。
■医療費をOECD並みに引き上げ、国民新党マニフェスト
国民新党はこのほど総選挙のマニフェストを発表した。医療費をOECD加盟国並みに引き上げることで、医師、看護師、介護士の不足を解消し、高齢化社会に対応する。救急患者が病院から受け入れを拒否される問題についても緊急に対応するとした。
国民新党はマニフェストで小泉構造改革路線からの転換を訴えている。社会保障関係では、介護の現場で働く人の給与を一般公務員並みに引き上げることを挙げた。同時に在宅で「老々介護」を行う介護者を支援するため月5万~10万円程度を支給する。
税制では、大企業や高額所得者に対して増税する。消費税は上げず、全額社会保障のための目的税にすることを掲げている。
■「行き過ぎた市場原理主義から決別」、麻生首相
麻生太郎首相(自民党総裁)は7月31日の会見で、構造改革により格差が生じたことを指摘した上で「行き過ぎた市場原理主義から決別する。改めるべきは改めて、安心社会を実現する」と述べた。具体的には、社会保障カードの導入などにより「1人1人に必要な社会保障サービスを迅速、かつ確実に利用できるようにする」と語った。
■日医など四師会に“お願い行脚”、総選挙控え麻生首相
麻生太郎首相は7月28日、東京・本駒込の日本医師会館を訪問し、次期衆院選に向けて支援を要請した。これに対し日本医師連盟の唐澤祥人委員長(日医会長)は、現政権与党への支持をあらためて表明した。日医を訪問後、麻生首相は日本薬剤師会と日本看護協会、日本歯科医師会(政治連盟)にも出向いた。日医連以外の3団体も政権与党への支持を表明。ただ、関係者からは「追い詰められている雰囲気も感じた」との声も上がるなど、総選挙を間近に控えた段階での首相自らの異例の“四師会行脚”は、自民党の危機感を印象付けた。
◎次期改定編
■次期改定の検討スケジュール、早期提示を、中医協で遠藤会長
中医協の遠藤久夫会長は7月29日の中医協総会で、次期診療報酬改定に向けた個別の診療報酬項目の検討スケジュールについて、早ければ8月下旬の次回総会で提示するよう事務局の厚生労働省保険局医療課に求めた。医療課によると、社会保障審議会の医療保険部会と医療部会の議論の行方を考慮しながら、両部会でテーマとして挙がった項目を参考にスケジュールを示すことになるという。
■改定の基本方針「両論併記あり得る」、中医協で佐藤医療課長
厚生労働省は7月29日の中医協総会(会長=遠藤久夫・学習院大教授)で、次期診療報酬改定の基本方針策定に向けた検討状況について、社会保障審議会の医療保険部会と医療部会での議論の様子を報告した。厚労省保険局医療課の佐藤敏信課長は、基本方針について、医療保険部会と医療部会の議論の整合性が図れない場合は両論併記の形で基本方針をまとめる可能性もあるとの考えを示した。ただ、救急医療全般に関する議論については、社保審の両部会の議論に先行する形で7月8日の中医協・診療報酬基本問題小委員会で始まっている。
■部門別収支、次期改定には反映せず、中医協・基本問題小委
中医協・診療報酬基本問題小委員会(委員長=遠藤久夫・中医協会長)は7月29日、中医協のコスト調査分科会による2008年度の「医療機関の部門別収支に関する調査」の結果について、田中滋分科会長(慶応大教授)から報告を受けた。田中分科会長は①客体が結果的にDPC病院に限られている②別途データが必要となるなど医療機関の負担が大きい─といった課題があると指摘。委員からは「客体が少なく、全医療機関を代表するとは言えない」「調査結果の分析はまだ早い」との意見が上がった。厚労省も「改定に使える段階にはない」(保険局医療課)としており、08年度の部門別収支に関する調査結果を来年度の診療報酬改定に反映させる可能性はほぼなくなった。
■医療区分1の細分化に否定的見解、中医協・慢性期分科会
中医協・慢性期入院医療の包括評価調査分科会は7月29日、医療区分1の患者を病態によって細分化する是非について議論した。武久洋三委員(日本慢性期医療協会長)が提案している医療区分1の細分化に関する病態像(41項目)に沿って、2008年度調査でデータが得られた患者を割り振ったところ、区分2・3の患者が8割以上該当する項目が大半を占める結果となった。結果を踏まえた委員の議論では、細分化に否定的な意見が多く出た。
◎介護編
■要介護認定、調査員テキストを修正、10月から使用へ
厚生労働省の「要介護認定の見直しに係る検証・検討会」(座長=田中滋・慶応大教授)は7月28日、厚労省が提出した「認定調査員テキスト」の修正案をおおむね了承した。今後、座長が各委員や事務局と詳細を決定し、修正を加えた認定調査員テキストを完成させる。修正を加えた認定調査員テキストを用いた要介護認定の開始は10月1日を目標としている。厚労省はその後、あらためて要介護認定の実施状況を同検討会に報告する予定だ。
修正版認定調査員テキストによる要介護判定が10月1日から始まった場合、それ以降に認定を申請する更新申請者は経過措置適用外となる。2009年4~9月に認定を受け、判定結果が自分の状態に合っていないと考える新規申請者は、「要支援1」以上の場合は区分変更申請や不服申請で、「非該当」の場合は再審査などで対応するとしている。
■経過措置適用前はさらに軽度化、要介護認定で厚労省調査
厚生労働省老健局が7月28日に発表した要介護認定状況の調査結果によると、2009年4月の新方式導入後、経過措置の適用前に「非該当」の判定を受けていた申請者の割合が前年の倍以上に増えるなど、判定結果が軽度化していたことが分かった。厚労省が、同日開いた「第3回要介護認定の見直しに係る検証・検討会」で報告した。
2009年では、経過措置適用前の2次判定結果で「非該当」となっていた更新申請者の割合は1.6%で、前年の4倍だった。経過措置適用前に「前回より軽度に判定された」更新申請者は19.5%で、前年から7.0ポイント増加。2005年以降で最も多かった。要支援1~要介護1の「軽度」の判定を受けた更新申請者は53.1%で、前年から4.0ポイント増加。要支援1が17.2%(前年比3.4ポイント増)、要支援2が15.7%(同2.3ポイント減)、要介護1が18.6%(同1.7ポイント増)だった。
更新申請者と新規申請者を合わせた全体では、経過措置適用前の2次判定結果で「非該当」だった申請者は2.4%(前年比1.5ポイント増)だった。要支援1が17.8%(同3.5ポイント増)、要支援2が14.4%(同2.6ポイント減)、要介護1が19.0%(同1.7ポイント増)だった。
■調査員研修、重点的に説明するほど軽度化、要介護認定の自治体調査
厚生労働省老健局が7月28日の「要介護認定の見直しに係る検証・検討会」で発表した要介護認定の新方式の実施状況に関する調査によると、新方式での認定調査員研修を実施し、各調査項目の定義などを重点的に説明した自治体ほど、1次判定での要介護度が軽度に判定されていることが分かった。厚労省は「認定調査員に対する研修を重点的にするほど、軽度に判定される可能性が高いといえる」としており、「認定調査員テキスト」の見直しが要介護認定の軽度化につながった可能性もある。
■介護療養でのサービス受給、依然減少、08年度介護給付費実態調査
厚生労働省が7月30日に発表した「2008年度介護給付費実態調査結果の概況」によると、介護予防サービスか介護サービスのいずれかを08年度に一度でも受けた受給者数は451万6400人で、過去最高だったことが分かった。一方、介護療養型医療施設でサービスを受けた受給者数は、前年度に引き続き減少していた。
08年5月審査分から09年4月審査分までの介護給付費の状況などを調べた。
08年度に介護サービスを受けた人は367万300人で、前年度から4万200人増加していた。介護予防サービスは109万9700人で、前年度より5万5200人増加していた。一方、介護療養型医療施設で介護サービスを受けた人は15万9200人で、前年度から1万5600人減少していた。
医療機関で短期入所療養介護のサービスを受けた人は1万3700人で、前年度から1700人減少。医療機関で介護予防短期入所療養介護のサービスを受けた人は500人で前年度から100人減少していた。
■介護療養の人件費率60.4%、08年度介護労働安定センター調査
介護労働安定センターが7月31日に発表した「2008年度介護労働実態調査の結果報告書」によると、介護療養型医療施設の1施設当たり月額事業収支(08年9月)は収入3385万8000円、費用3312万6000円だった。費用に占める人件費の割合は60.4%だった。
ほかの介護施設の事業収支は、介護老人保健施設では収入が5024万7000円、費用が4455万1000円。介護老人福祉施設は収入4328万8000円、費用3763万円など。全介護事業所の平均は事業収入が1480万円で、事業費用が1338万3000円だった。
介護サービスを運営する上での問題点(複数回答)として「今の介護報酬では、人材の確保・定着のために十分な賃金を払えない」と答えた事業所は71.6%で、前年に引き続き最も多かった。サービス種別では、介護老人保健施設の79.7%、介護老人福祉施設の76.3%、介護療養型医療施設の68.8%がこの点を問題に挙げた。「職員の定着率が低く困っている」と回答した事業所のうち、8割が「十分な賃金を払えない」とした。
07年10月~08年9月の介護労働者の採用率は22.6%、離職率は18.7%だった。従業員数が十分でないと回答した事業所は全体の63.0%で、「大いに不足」が7.5%、「不足」が21.4%、「やや不足」が34.1%だった。「適当」と回答した事業所が36.5%、「過剰」と回答した事業所は0.5%だった。
◎調査・データ編
■医療費の伸び率は「3%台」、厚労省「3~4%」から変更
厚生労働省保険局調査課は7月29日の中医協総会に、17日にすでに公表している2008年度「医療費の動向」を提示した。調査課は、稼働日数補正後の医療費の伸び率(対前年度比)は2.2%で、マイナス0.82%だった08年度診療報酬改定を考慮すれば、実質の医療費の伸びは3.02%になると説明。「医療費の伸び率は、おおむね従来と同程度の水準で3%台であると考えられる」と指摘した。
これに対し中川俊男委員(日本医師会常任理事)は「厚労省はこれまで医療費の伸び率は3~4%としていたが、最近は3%台としている。今回の3.02%を3%台としてよいのか。日数補正しない場合の伸び率は2.67%にとどまる。もう3%台で伸びる時代は終わっている」と主張した。さらに「中医協では、これまで日数補正後のデータを出していなかった。厚労省は、どうしても3%台を維持したいとしか見えない」と述べた。
日医はかねて、厚労省が指摘するような3~4%の医療費の伸びはなくなっていると主張してきた。「医療費の伸びが過大であるように見せることで、医療費削減の根拠とされかねない」との危機感が背景にある。
保険局調査課は、今回から日数補正後のデータを中医協に示したことについて①08年はうるう年だったことから、日数の違いによる影響が大きい②中医協委員から日数補正後のデータも示すよう要望があった─ことを理由に挙げた。
調査課によると、06年度医療費までは「伸び率は3~4%」と説明してきたが、07年度医療費からは「伸び率は3%台」との表現に変えた。診療報酬改定や制度変更のなかった07年度の伸び率は3.0%(日数補正後)、診療報酬改定を勘案した08年度が3.02%(同)─。調査課は「もはや4%という数字を使って説明できなくなった」としている。
■13対1・15対1の一般病棟、2割が91日以上入院、厚労省調査
厚生労働省は7月29日の中医協・慢性期入院医療の包括評価調査分科会(分科会長=池上直己・慶応大教授)で、昨年度実施した13対1または15対1入院基本料を算定する一般病棟での医療の実態調査結果の一部を公表した。それによると、両入院基本料算定病棟に入院する患者のうち、約2割が91日以上の長期にわたって入院していることが分かった。委員からは、長期入院患者の病態が医療療養病床の入院患者の病態と似通っているとの指摘もあった。
厚労省によると、今回公表した調査結果は同分科会での活用を想定していなかったが、同分科会で一般病床に長期入院する患者の病態を把握する必要があるとの指摘があったため報告した。13対1入院基本料を算定する一般病棟の入院患者のうち「91日以上1年未満」は13.1%、「1年以上」は4.8%。15対1入院基本料を算定する一般病棟の入院患者は、「91日以上1年未満」が14.3%、「1年以上」が8.1%だった。
うち90日を超えて入院しても「後期高齢者特定入院基本料」(1日928点、検査・投薬・注射などを包括)の算定を免れる「特定患者から除外された患者」の割合は「不明」(厚労省保険局医療課)という。
ただ厚労省は、社会医療診療行為別調査(07年6月審査分)で特定患者から除外された患者のレセプトは3万6000件余りだったことも報告。後期高齢者特定入院基本料を算定したのは「600~700件だった」と説明した。
■「5分ルール」で1000億円の影響、保団連が推計
保団連は7月28日、厚生労働省の社会医療診療行為別調査とメディアスのデータに基づく外来管理加算の減収額の推計結果を公表した。
今月15日の中医協では、診療行為別調査とメディアスのデータの乖離が報告され、厚労省からは要因として透析の実施が大きく影響したとの指摘があった。これを受け保団連は、診療行為別調査の結果で「診療所」の「1日当たり点数」から透析の要素を除外し、「補正総数(診療所)」として589.55点になるとした上で、2008年の「初・再診」は07年と比べて8.17点減少していることから、増減率は1.39%減になると導き出した。
一方、メディアスによると08年度の診療所の入院外総医療費は7兆5782億円で、「初・再診」の増減率が1.39%減だったことを踏まえれば、減収額は1053億円になると推計。診療所の初・再診料は08年度診療報酬改定で据え置かれたこともあり、この減収額は外来管理加算の算定要件変更に由来すると結論付けた。
また、補正総数(診療所)の589.55点は07年との比較で2.03点増であり、増減率は0.35%になると指摘。これはメディアスによる診療所の08年データの対前年比0.3%増とほぼ一致するとした。
さらに、改定がなかった05年、07年はそれぞれ2.7%、2.2%の自然増があったことと併せ、0.3%増は実質的にマイナスになると強調。マイナスの主な要因は外来管理加算の算定要件変更にあると指摘し、「5分ルール」の即時撤廃も見据え、中医協での議論の再開を強く求めた。
■自治体病院の医師数、3年ぶり増加、08年度全自病調査
全国自治体病院協議会が会員病院を対象に実施した2008年度「決算見込み額調査」で、回答した501病院(地方独立行政法人立を除く)の08年度末の医師数が前年度比1.6%増の1万4295人となった。医師数が前年度より増加したのは05年度以来3年ぶり。以前から増加傾向だった500床以上などの大規模病院の伸び率が大きいが、07年度は減少していた200~300床台の病院も増加に転じた。
回答病院の経常収支比率は96.1%で、前年度より0.3ポイント改善した。外来で患者数と単価がともに減少したことなどから医業収益が0.1%減少した上に、原油高の影響による光熱費の高騰や業務委託拡大などによる委託費の増加が見られたが、他会計からの補助金・負担金による医業外収益の増加や、利払いなど医業外費用の減少によって持ち直した格好だ。
経常収支が赤字だった病院の割合は70.3%で、前年度より0.8ポイント上がった。2年連続で赤字だった病院は62.1%、黒字から赤字に転落した病院は8.2%だった。赤字病院の割合を病床規模別に見ると、300床台(81.9%)、200床台(81.0%)などが高い傾向が見られたが、500床以上では59.4%で前年度より7.8ポイント改善していた。
◎その他編
■特定健診受診率、国保は3割下回る、08年度
2008年度の市町村国保の特定健診受診率は全国平均で28.3%にとどまることが、国保中央会の集計で分かった。国は12年度までに国保の受診率を65%とする目標を掲げているが、初年度は平均で目標の半分を下回った。
国保中央会によると、加入者のうち40~74歳で特定健診の対象となったのは、全国で約2391万人。このうち、09年3月末までに受診したのは約677万人にとどまった。
受診率を都道府県別に見ると、最も高かったのは宮城の43.71%で、富山の39.58%、東京の38.84%と続いた。一方、最も低かったのは広島で16.07%。和歌山が16.26%、北海道が19.55%と3自治体で2割を切った。
国保中央会の田中一哉理事は「健診をやるための環境整備がどれだけできていたか。周知が十分できていないまま走り出してしまった」と話し、実施体制の不備と対象者に対する周知不足を原因に挙げている。
■特定健診「システムの問題で現場混乱」、保険者協議会中央連絡会
保険者団体でつくる保険者協議会中央連絡会は7月28日、東京都内で会合を開き、都道府県ごとに設置されている保険者協議会の課題について議論した。特定健診・保健指導では情報の電子化の煩雑さが指摘されたほか、受診率に応じた後期高齢者支援金の加算・減算についても撤廃を求める意見が相次いだ。
■処方せんの記載方法「1回量に統一」が大勢、厚労省検討会
厚生労働省の「内服薬処方せんの記載方法の在り方に関する検討会」(座長=楠岡英雄・国立病院機構大阪医療センター院長)は7月29日、処方せんの記載方法の在り方について委員2人と保健医療福祉情報システム工業会の関係者から意見を聞いた。薬剤の分量の記載については、国際標準である「1回量」の記載に統一した上で、システム変更に伴うリスクを避けるために、「1日量」を併記する経過的措置をとるべきとの意見が多く上がった。
■生殖医療専門医など3資格が広告可能に、厚労省が通知
厚生労働省は7月23日付で、医療法に基づき広告可能な医師の専門性に関する資格名の改正について都道府県に通知した。日本周産期・新生児医学会など3学会の専門医資格が広告可能となった。新たに広告可能となった専門医資格は▽日本周産期・新生児医学会「周産期(新生児)専門医」▽日本生殖医学会「生殖医療専門医」▽日本小児神経学会「小児神経専門医」-の3資格。今回の改正により、23日現在の広告可能な専門性資格名は医師53資格、歯科医師4資格、看護師26資格となった。
都道府県の「医療機能情報提供制度」には、2011年7月22日までの間に反映させる。
■患者委員「すべての難病を研究対象に」、厚科審・難病対策委
厚生労働省は7月30日、厚生科学審議会疾病対策部会難病対策委員会(委員長=金澤一郎・日本学術会議会長)を開いた。同日は、患者の立場から伊藤建雄委員(日本難病・疾病団体協議会代表)が「新たな難病対策・特定疾患対策を提案する」とする同協議会の提言を紹介し、「原因究明と治療の確立は難病患者の共通の願い。すべての疾患を研究事業の対象にしてほしい」などと述べた。
同協議会の提言は、難病対策の現状について「特定疾患に指定されている疾患と指定されていない疾患との格差や、小児慢性特定疾患治療研究事業対象疾患の20歳を超えた患者への支援など、至急取り組まなければならない課題が山積している」と指摘。具体的には▽原因究明と治療法の確立を目指す研究と社会的支援の研究に集中する▽医療費負担の軽減は本来、健康保険で行うべきであることから、長期療養給付制度を拡充し、高額療養費制度の負担限度額を大幅に引き下げる―などを提案している。
■保健師助産師看護師法改正を通知、保健師・助産師教育で経過措置
文部科学省初等中等教育局、同高等教育局、厚生労働省医政局は7月23日付で、保健師助産師看護師法改正について都道府県などに通知した。①看護師国家試験受験資格に「4年制大学卒業者」を明記②保健師・助産師の教育年限を「6カ月以上」から「1年以上」に延長③新人看護職員研修の努力義務化-が柱で、施行は2010年4月1日。
文科省と厚労省は、近日中に関連する政省令の改正を行うほか、法改正に当たっての留意事項をまとめた通知を発出する予定だ。
今回の法改正により、保健師・助産師国家試験は「1年以上」の各学科修了者が受験資格となる。このため、法改正の施行前にすでに6カ月以上の学科を修了している人や在学生は受験可能とする経過措置を講じる。
【週刊マスコミ論調】
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医療ルネサンス 皮膚のレーザー治療医療ルネサンス 心臓・血管の治療
医療ルネサンス 高齢者の女性
辞めてくれ 職場のいじめ 壊れた心 毎日
フェーズ6の警鐘 新型インフルと感染症
らいふプラス 寄りそうケア 介護施設での看取り 日経
■環境全般
■核開発・原子力発電・エネルギー問題
〈核問題〉
〈エネルギー問題〉
■大気・水質・土壌汚染・地球温暖化問題
■廃棄物・化学物質問題
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■おもな連載(核、環境、平和ほか)
核なき世界へ オバマと被爆者 朝日
核なき世界へ 被爆国からのメッセージ
被爆の国から オバマ大統領へのメッセージ
願い世界へ09夏ヒロシマ
捨てないで 第2部 家庭から考える
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- 【週刊マスコミ論調】
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