週刊医療情報インデックス
2008年11月第1週 (2008.11.04~2008.11.10)
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【ウイークリーダイジェスト】
■大胆な改革、実現に向け「工程表」策定へ/国民会議が最終報告書
会保障国民会議(座長=吉川洋・東京大大学院教授)は11月4日、最終報告書を取りまとめた。6月の中間報告以降、サービス保障分科会がまとめた2025年の医療・介護費用推計などを踏まえ、在るべき医療・介護の姿の実現に向けた工程表を明示する必要性を指摘した。会議に出席した麻生太郎首相は吉川座長や3分科会の座長に対し、引き続き工程表策定に参加するよう協力を求めた。工程表の策定作業は、社会保障・税財政改革の中期プログラムの策定作業と並行して、新たに立ち上げる懇談会などで進め、年内をめどに取りまとめる方針だ。
報告書では、費用推計の「背景にある哲学」として、機能分化や急性期医療を中心とした人的・物的資源の集中投入、入院期間の短縮化と在宅医療・介護の大幅な充実などにより、「利用者・患者のQOLの向上を目指すもの」と強調。この哲学に基づいた提供体制が実現されれば「現在の医療・介護とは格段に異なる質の高いサービスが効率的に提供できることになる」とした。
改革実現に向けた課題として、(1)サービス供給体制の計画的整備、(2)専門職種間の役割分担に関する制度の見直し、(3)診療報酬・介護報酬体系の見直し、(4)マンパワーの計画的養成・確保、(5)サービス提供者間・多職種間の連携・ネットワークの構築(6)サービスの質の評価―などを挙げ、「相当大胆な改革が必要」と指摘。「実現されるサービスの姿を分かりやすく国民に示し、一つひとつ確実に実現していくことが必要」と求めている。
医療・介護の改革に年金や少子化対策などを加えた場合、基礎年金を社会保険方式とすると、追加的に必要な公費負担は消費税率換算で15年に3.3~3.5%、25年に6%程度になる。税方式の場合は15年に6~11%、25年に9~13%となる。25年時点の医療・介護に関する保険料負担については、現在との比較で対GDP比1.5~1.7%の引き上げが必要になるとした。高齢化などにより「負担の増加が避けられない」とした上で、安定財源の確保に向けた改革に真剣に取り組むよう求めている。さらに国民レベルで給付と負担を分かりやすく示すために社会保障番号制の検討についても必要性を指摘している。
■周産期医療と救急医療の連携強化へ/厚労省、妊婦死亡問題受け懇談会
都立墨東病院などで受け入れを断られた妊婦が脳内出血で死亡する事例が発生したことなどを受け、厚生労働省は周産期の救急医療体制の強化を図る目的で「周産期医療と救急医療の確保と連携に関する懇談会」を新たに設置し、11月5日に初会合を開いた。同日の懇談会には舛添要一厚生労働相も出席した。今後、周産期医療と救急医療の確保、さらに両者が連携するための基本的枠組みを検討し、2009年度予算案も視野に入れて12月中をめどに意見の取りまとめを行う。
同日は岡井崇・昭和大医学部産婦人科学教室主任教授を座長に選出した後、周産期医療と救急医療の連携にかかわる問題点について各構成員が意見を述べた。舛添厚労相はこれらの意見からテーマをピックアップし、(1)総合・地域周産期母子医療センターでの当直医配置数など施設基準の在り方、(2)診療科ごと、あるいは行政の縦割りの是正に配慮した地域のネットワークの構築方法、(3)看護師や新生児専門小児科医の不足対策を見据えたNICUの在り方、(4)情報に早くアクセスするための技術的方策─の4テーマについて、今後の集中的な議論を要請した。
懇談会は今後、3~4回の会合を通じて議論を深める。次回は周産期医療と救急医療の連携が適切に行われている地域から事例紹介を求める予定。
■月間在院時間、最高で505時間/日産婦が調査「産科勤務医の過酷な実態」
一般病院に勤務する産婦人科医の1月当たりの在院時間は平均292時間に上ることが10月31日、日本産科婦人科学会の調べで分かった。大学病院勤務医はさらに多く平均341時間で、最も長かったのは30代前半医師の505時間だった。調査に当たった同学会の産婦人科医療提供体制検討委員会の海野信也委員長は「産婦人科医の過酷な勤務実態が調査結果から見て取れる」としている。
日産婦は一般病院の勤務医221人、大学病院の勤務医76人について、08年6月から8月にかけての月間の勤務実態を集計した。仮眠などを含め勤務医が病院内にいる時間を月単位でまとめた。
一般病院のうち、当直体制のある病院では在院時間は平均301時間で、当直回数は平均4.2回だった。また当直体制を取っていない病院の在院時間は緊急呼び出しで待機している「オンコール時間」を含め350時間だった。
大学病院では、非常勤施設でのアルバイトを含めた勤務医の月間の在院時間は341時間、当直回数は平均5.8回だった。週当たりに換算すると85時間勤務していることになる。当直回数が最も多かったのは30代前半の医師で月15回だった。
■うつ病以外の精神疾患対策を推進/自殺総合対策大綱を一部改正
政府は10月31日の閣議で、自殺総合対策大綱の一部改正を決定した。今回の改正では自殺を予防するための当面の重点施策として、うつ病以外の精神疾患などによるハイリスク者対策の推進を盛り込んだ。自殺の危険因子となる統合失調症、アルコール依存症、薬物依存症などについて調査研究を進め、継続的に治療・援助を行うための体制整備と、自助活動を支援する方向性を明記した。
■最大で消費税率13%分の追加財源必要/諮問会議で吉川氏が提案
社会保障国民会議の座長を務める経済財政諮問会議民間議員の吉川洋氏(東京大大学院教授)は10月31日の諮問会議で、国民会議の各分科会がまとめた推計に基づいた「社会保障の機能強化のための追加所要額(試算)」と題した資料を提出した。消費税率換算で最大13%程度の追加財源が必要とした。
吉川氏の提出資料では、サービス保障分科会が示した2025年度の医療・介護費用推計で指摘した消費税率換算4%程度に加え、基礎年金や少子化対策などで、基礎年金の国庫負担割合引き上げ分を税方式とした場合は消費税率換算で9~13%、社会保険方式とした場合は同6%程度の追加財源が必要と指摘した。
与謝野馨経済財政担当相は終了後の会見で、国民会議の推計を「社会保障・税財政改革の中期プログラムの基礎となる資料」と位置付けるとともに、「現行の社会保障費をどのように賄っていくかという論点も残っている。早急に税率を議論するつもりはないが、税制抜本改革の全体像や社会保障とその他の経費の区分経理の問題とともに議論すべきと考えている」と述べた。
吉川氏ら民間議員は、中期プログラムの具体化に向けた意見も提出した。プログラムが目指すべき「中福祉中負担」の社会保障制度は、(1)将来にわたり全国民が年金を受け取れる、(2)全国民に必要な医療・介護サービスの機会と質を保証する、(3)負担は国民に「還元」され、必要な財源は国民全体で広く薄く賄う―などに重点を置く必要性を指摘した。社会保障に関する安定財源を、ほかの部門の財源と厳密に区分経理することで、国民への還元を明確化することができるなどの長所を挙げた。
中期プログラムについて与謝野経済財政担当相は「短期間での議論が必要」と指摘し、諮問会議と自民党税制調査会など与党内で同時並行的に議論を進め、政府として閣議などで決定していく考えを示した。
■救急や医師不足、早急な医療提供体制の整備を/舛添厚労相
舛添要一厚生労働相は7日、衆院の厚生労働委員会で所信表明を行い、救急医療や医師不足の問題について「安心と希望の医療確保ビジョン」に基づいて医療提供体制を早急に整備する考えを示した。
舛添厚労相は救急搬送に関して、都内の8病院で受け入れを断られて脳内出血で死亡した妊婦の問題を教訓として、救急患者を確実に受け入れられる実効性のある体制をつくると明言。病院勤務医の過重労働にも言及し、処遇改善に向けた対策を実施する考えを示した。さらに医療リスクに対応できるよう、死因究明制度創設に向けた検討を進めるとした。
人材不足が指摘されている介護従事者については、処遇改善や人材確保に取り組むとした。また社会保障カードの導入や新型インフルエンザ対策、妊婦健診の無料化についても言及した。
■消費税、10年代半ばに10%必要/与謝野経財相
与謝野馨経済財政担当相は11月2日、NHKの討論番組に出演し、麻生太郎首相が3年後の消費税増税を表明したことに関連し「(消費税率は)2010年代中ごろには10%に届いていないと日本の財政が先にパンクする」と指摘し、15年までに消費税率を10%まで引き上げる必要があるとの持論をあらためて強調した。与謝野経済財政担当相はその上で「11年ぐらいまではまったく上げる状況にない。いっぺんに5%上げるのは無理だ」と述べ、景気回復後に段階的に税率を引き上げるのが現実的との認識を示した。
■国民会議の最終報告「税制改正の重要な根拠」/与謝野経財相
与謝野馨経済財政担当相は11月7日の閣議後の会見で、社会保障費の増加に対応して2015年に3.3~11%程度の消費税率引き上げが必要とした社会保障国民会議の最終報告について、税制改正を考えていく上で重要な根拠となる」と評価した。引き上げ幅に影響を与える基礎年金の負担方法については「保険方式が現実的だ」との考えを表明した。
■政官健保への1000億円の支援金、補正対応か/臨時国会での成立困難に
旧政管健保(現・全国健康保険協会)に対する2008年度の国庫補助を削減するため、健保組合などから08年度単年度で約1000億円の負担を求める特例法案について、自民党国会対策委員会は11月7日、今臨時国会での成立は困難になったと判断した。麻生太郎首相が衆院の早期解散を見送ったことで、民主党が対決姿勢を強めているためだ。特例法案が成立しない場合、約1000億円は補正予算で対応する見通しだ。
補正予算での対応となった場合、結果的に国庫補助の削減はできなかったことになり、08年度の社会保障費2200億円の削減は未達成ということになる。この問題について舛添要一厚生労働相は7日の閣議後の会見で「(今から1000億円を削ることは)基本的に難しい」と述べ、08年度予算についてほかのメニューで1000億円削減することは困難との見方を示した。ほかの削減策がなければ、08年度の社会保障費の削減は1200億円にとどまることになり「2200億円削減」は形骸化する。
一方、09年度予算の概算要求基準で決まった2200億円の削減に向けて舛添厚労相は「年末までの税制改正の議論の成り行きを見ながら、いろいろな手だてを考えるとしか言いようがない。政府・与党で協力し必要な財源を取ってこないといけない」と述べた。
■民主が経済・金融危機対策を発表/医学部定員の1.5倍増など
政府・与党の追加経済対策に対抗する形で民主党は11月5日、「経済・金融危機対策」を発表した。社会保障関係では、約1.9兆円の財源を投じ後期高齢者医療制度の廃止後の国保への財政支援や医師不足対策などを実施する。
医療では、後期高齢者医療制度を廃止し、元の老人保健制度に戻す。保険料の地域間格差の大きい市町村国保には公的資金を注入し手当てする。医師不足対策では、中長期的には医学部の定員を今の1.5倍に増やす。また当面の手当てとして勤務医の処遇改善なども行っていく。国保保険料の滞納世帯のうち18歳未満は保険証を取り上げず、国保の無保険の子どもをゼロにする。
介護では、待遇の悪い介護労働者の賃金を月額2万円程度引き上げ、合わせて療養型病床の削減計画を廃止し、安心して介護を受けられる体制を整備する。
対策全体の規模は初年度は8.4兆円、2、3年後はそれぞれ14兆円、4年後には20.5兆円を投入して内需拡大策を実行。国の経済構造を内需主導型に転換していく。特別会計を含む国の総予算をゼロベースで見直して財源を捻出するとしている。
民主党の直嶋正行政策調査会長は同日の記者会見で「大事なことは医療などのセーフティーネットを強化し、そのことで国民の安心感を高め消費の拡大につなげることだ」と述べ、社会保障の充実が国民の消費意欲を高めるとした。
■民主党、「周産期医療再建ワーキングチーム」設置/妊婦死亡問題受け
周産期医療提供体制の検証と改善策を検討するため民主党は10月31日、厚生労働部門会議の下に「周産期医療再建ワーキングチーム(WT)」(座長=鈴木寛参院議員)を設置した。設置の趣旨書では、政府与党の対策は周産期医療の改善につながっていないと指摘。WTでは東京都や全国の周産期医療提供体制の検証を行った上で、実効的な改善策を検討するとしている。
■08年度改定の影響調査項目を了承/中医協・検証部会
中医協・診療報酬改定結果検証部会は11月5日、2008年度診療報酬改定の影響を調べる特別調査の調査項目を大筋で了承した。11月には調査を開始し、09年3月には報告書を作成する予定だ。特別調査の対象となるのは、(1)病院勤務医の負担軽減、(2)外来管理加算の意義付けの見直しの影響、(3)後発医薬品の使用状況、(4)後期高齢者診療料の算定状況、(5)後期高齢者終末期相談支援料の算定状況―について。
現在凍結されている後期高齢者終末期相談支援料に関する一般診療所向けの調査は、凍結前に算定していた可能性が高い在宅療養支援診療所と内科を標榜する診療所を対象とし、支援料算定の妥当性などを尋ねる。終末期の診療方針に関する話し合いの状況や具体的内容を担当看護師に尋ねるほか、20歳以上の国民に終末期の治療方針に関する話し合いや文書提供などについての意見を聞く。
■DPCデータに基づく「連続的な評価」を提案/DPC分科会で厚労省
厚生労働省は11月7日の中医協・DPC評価分科会で、調整係数に代わる新たな機能評価係数に関する7項目の基本的考え方の案を提示し、大筋で了承された。従来の出来高払い方式で用いられているような、一定の症例数などを満たした場合に評価する手法だけでなく、DPCデータを活用できる制度の特徴を生かし、データに基づいて細かく評価する「連続的な評価」の検討などを盛り込んでいる。中医協の基本問題小委員会に報告するとともに、各論については引き続き議論を進める。
厚労省によると「連続的な評価」の導入は、症例数などに基づいて評価した場合、医療機関が高い評価を得ることを目的に症例数を増やすことを避ける狙い。導入した際に診療内容に大きな変容が起こらないよう、係数に上限値を設けることなどを検討する必要性も指摘している。
■「大学病院係数」賛意が大勢も、実現性は疑問符/中医協DPC分科会
7日の中医協DPC評価分科会(分科会長=西岡清・横浜市立みなと赤十字病院長)は、日本病院団体協議会で副議長を務める小山信彌委員(東邦大医療センター大森病院心臓血管外科部長)が私案として提示した「大学病院係数」の新設に賛意を示す意見が相次いだ。地域医療の「最後の砦」としての機能のほか、教育・研究機能を有する大学病院を重点的に評価しなければ崩壊寸前の日本の医療に展望が開けない─というのが主な理由。ただ教育・研究にまで医療保険財源を投入することには異論も示され、判断は中医協・診療報酬基本問題小委員会に委ねられることになった。
■5分ルールで応酬「議論の場を」と日医/「蒸し返し」と支払い側
「問題があるなら2年に1回の改定にこだわるべきでない。早急にデータに基づき議論を」と再改定も視野に入れた検討を主張する診療側に対し、「公益委員の裁定でいったん決まったことを蒸し返すべきではない」と押し返す支払い側─。11月5日の中医協総会(会長=遠藤久夫・学習院大教授)は、2008年度診療報酬改定で「5分ルール」が導入された「外来管理加算」をめぐって、各側委員が激しく意見をぶつけ合った。結局、同加算を個別に議論することは却下されたものの、08年度改定の付帯意見に盛り込まれている「基本診療料の在り方の検討」を議論する中で、日医による同加算の影響調査の結果を提出することは了承された。
口火を切ったのは藤原淳委員(日本医師会常任理事)。「5分ルールによって現場では算定困難となり減収となっている。日医の緊急レセプト調査でも予想を超える影響が出ている」と述べ、中医協の改定結果検証部会の検証項目としてだけでなく、総会や診療報酬基本問題小委員会でも「5分ルール」の議論をすべきとの考えを主張した。
これには支払い側の対馬忠明委員(健保連専務理事)が反論した。対馬委員は「08年度改定で400億円の財源を病院に回すため、診療所の再診料を下げるとの議論があったが、診療側が反対したため、代わりに公益委員の裁定で外来管理加算の見直しが決まった。時間要件は賛成ではないが、判断せざるを得なかった。これが問題というなら、診療所の再診料の引き下げ議論をまたしなければならない」と批判。さらに「想定以上の減収というが、逆に想定以上に増収となった項目もあるのではないか。個別の議論ではなく、基本診療料の在り方を検討する中で議論すべき」とも主張した。
竹嶋康弘委員(日医副会長)は「公益裁定によって決まったことは事実。中医協で決めたことを軽々しく変え難いことも事実。しかし医療の現場は生きている。型通りに2年に1回でなく、できるだけ急いで検証してほしい。患者と常に接している医療現場からの情報をぜひ提示したい」と述べ、日医の調査データの中医協への提出を要望した。
「再改定含み」の議論を求める診療側に対し、支払い側の松浦稔明委員(香川県坂出市長)は「あれだけのエネルギーを使って議論したのに、再び議論するのは反対」と「5分ルール」を議論することに難色を示した。ただ、遠藤会長は各側の意見を勘案し「調査データを出してもらって議論することはよいと思う。基本診療料の在り方の議論の中で出していただく。しかしどう扱うかは今後の議論」と述べ、あくまで基本診療料全体の見直しの中で「5分ルール」を議論すると総括した。
■後発品11月追補で99品目収載/「年2回」本格活用の兆し
厚生労働省は11月7日、08年2回目となる後発医薬品等薬価追補収載を官報告示する。収載されるのは35成分57規格99品目で、初めての後発品はうち2成分7規格16品目。
厚労省は後発品の使用促進策の一環として、07年から薬価収載時期を7月と11月の年2回に拡大。しかし07年11月は、各社が収載計画を立てた後に実施が決まったため、収載が14品目にとどまったほか、初の後発品もなかった。08年11月は収載数が07年11月と比べて大幅に増加。厚労省は「2年目を迎え、後発品企業が年2回収載を計画的に活用し始めた」とみている。
■産科補償制度加入、広告のガイドラインを通知/厚労省医政局
厚生労働省医政局は都道府県に対し、産科医療補償制度への加入状況を広告可能にしたことに伴う医療広告ガイドラインの改正を通知した。「○○病院(産科医療補償制度加入機関)」のほか、「当院は妊婦の方に安心して出産していただけるよう産科医療補償制度に加入しており、もしも重度の脳性麻痺となった赤ちゃんが生まれ、一定の要件を満たしている場合には、所定の補償金をお支払いします」といった広告も可能としている。また、制度の運営組織となっている日本医療機能評価機構が定めたシンボルマークの利用も可能としている。
■後期高齢者の保険料見直しで年間7000円軽減/厚労省調べ
後期高齢者医療制度の保険料軽減策を行った場合、対象となる低所得者の08年度の保険料は全国平均で1人当たり約7000円安くなることが厚生労働省の調べで分かった。同省が11月7日の民主党・厚生労働部門会議で示した。
08年4月1日時点での1人当たりの保険料の平均額は年間7万2000円。6月に政府・与党が決めた保険料軽減策を講じた場合は9.7%減の6万5000円になるとした。
政府・与党の低所得者向けの保険料軽減策は、すべての被保険者が負担する「均等割」を7割から8.5割に軽減するほか、年間の年金収入が153万~210万円程度の高齢者に対し50%程度を軽減する。
■医師不足、周産期センターにしわ寄せ/妊婦死亡問題で厚労省、調査結果公表
都内で起きた脳内出血の妊婦死亡問題に関して厚生労働省は11月7日、聞き取り調査の結果を明らかにした。同日開かれた民主党の周産期医療再建ワーキングチーム(座長=鈴木寛参院議員)の初会合で厚労省の担当官が説明した。周産期母子医療センターは給与面などでの待遇が悪く人材が集まらないことや、医師不足で産科を閉鎖する病院が多いため、センターにしわ寄せが来ているなどの実態が浮き彫りとなった。
調査は厚労省が東京都と総務省消防庁との合同で、受け入れ拒否をした8病院と搬送を依頼したかかりつけ産婦人科医院を訪問し、聞き取りを行った。
調査結果によると、病床が常に満床になっている原因としては、(1)分娩を取りやめる病院が多い中、センターに正常分娩からハイリスクまでの分娩が集中している、(2)多胎などハイリスク妊娠の割合が上がっており、少しでもリスクがあるとセンターに紹介されてくる─ことなどが挙がった。ハイリスク妊産婦を受け入れる体制を確保するため、正常分娩を制限することや、病床稼働率が低くなっても経営的に成り立つような支援が必要との指摘もあった。このほか母体の救命のため、救命救急センターや脳外科などを備え、必ず受け入れられる仕組みを検討すべきとの提案もあった。
今回の事案で手間取った搬送調整については、搬送調整を選任で行うコーディネーターを求める声や、搬送調整の情報交換を行う専用電話の設置が必要との声も出た。
医師確保については、(1)センターは訴訟リスクが高く拘束時間が長い割に、給料がよくないため人材が集まらない、(2)人材が集まるよう医師の手当を手厚くする補助を行い、交代勤務制が組める体制をつくるべき─などの意見が出た。
■未加入先の出産は据え置き/補償制度で一時金支給額
厚生労働省は11月5日、産科医療で「無過失補償制度」が09年1月導入されるのに伴い、現行の35万円から38万円に支給額を引き上げる予定の「出産育児一時金」について、同制度に加入していない病院や診療所、助産所で出産した人には、引き上げ分の3万円を支給せず現行額に据え置く方針を決めた。
お産を扱う病院など約3300カ所の加入率は現在95%。厚労省は100%加入させ、安心して出産できるよう妊産婦全員をカバーしたい考えだ。
無過失補償は、出産事故で脳性まひの子が生まれた場合、医師に過失がなくても妊産婦に計3000万円を支払う制度。医療機関が負担する制度の掛け金3万円が転嫁され出産費用が高くなる見込みで、その分の出産育児一時金引き上げが決まっていた。一時金は公的医療保険から支給される。【共同】
■09年度の医学部定員、過去最多の8486人に/文科省、定員増計画73大学504人
文部科学省は11月4日、「骨太方針2008」に盛り込まれた医学部入学定員増に基づき、73大学から504人分の09年度の入学定員増計画の申請があったことを明らかにした。「緊急医師確保対策」に基づく増員計画と合わせると77大学693人分の定員増となり、合計の入学定員は過去最多だった1981~84年を200人余り上回る8486人に上る。
骨太方針08に基づく増員を申請したのは、国立39大学199人分、公立8大学49人分、私立26大学256人分。増員計画とともに大学側に提出を求めた地域医療への貢献に関する計画として、「ホームステイ型研修をはじめとした地域住民とのふれ合いを重視した地域医療教育の充実」(福島県立医科大)、「『生命誕生の喜び』体験実習や『子育て体験・乳児発達観察』実習など、小児・産科・救急医療などへ進むきっかけを与える機会の早期創設」(信州大)などが寄せられた。
増員計画は今後、文科省の「大学設置・学校法人審議会」への諮問・答申を経て正式に決定する。
■厚労相私案に提言/近畿ブロック知事会
近畿ブロック知事会(会長・仁坂吉伸和歌山県知事)は11月6日、後期高齢者医療制度に関する私案を明らかにした舛添要一厚生労働相に対し、今後、制度の検討で地方自治体の意見を聞くことなどを求めた提言を提出した。
提言は、すべての医療保険制度を一元化する道筋を明らかにするよう要望。また県や市町村の役割分担や財源見通しについて、地方自治体と話し合うことを求めている。
厚労相私案は、市町村単位で運営している国民健康保険を都道府県単位で再編し、後期高齢者医療制度と一体化させる内容。
■医師確保や災害対応強化を/北海道、東北知事会議
北海道と新潟県、東北6県の知事で構成する北海道東北地方知事会議(会長・寺田典城秋田県知事)が11月6日、青森市のホテルで開かれ、地震など自然災害への対応や、医師確保策の強化などを国に求める緊急提言をまとめた。
岩手・宮城内陸地震などがあった岩手県の達増拓也知事は「山間部を中心に被害が甚大だったが、林地の復旧支援の仕組みが不十分」として、災害復旧での地方の負担軽減や激甚災害指定基準の見直しを求めた。
地方の医師不足について新潟県の泉田裕彦知事は「地方と都市部の差は厳然としている」と指摘。福島県の佐藤雄平知事も「研修医が東京に一極集中しており、卒後臨床研修制度の見直しが大事」と主張した。【共同】
■周産期の拠点に医師派遣へ/都が500億円規模の補正予算
東京都は10月31日、金融危機と妊婦死亡事故を受けて、リスクの高い妊婦を受け入れる周産期医療の拠点病院に地域の医師会から産科医を派遣することや、公共工事の前倒しなどを盛り込んだ総額約500億円規模の第2次補正予算案を、12月の定例都議会に提案する方針を固めた。
資材価格の高騰などで中小企業の経営環境が悪化しており、都は中小企業向けの制度融資の拡充や新銀行東京の減資対応などを盛り込んだ935億円の補正予算を編成したばかりだった。
都議会の自民、公明の両党が30日、周産期母子医療センターの機能強化や、さらなる中小企業支援策を要望していた。【共同】
■太田市が後期高齢者制度で助成/年5000円を支給
群馬県太田市は11月6日までに、後期高齢者医療制度で負担が増えている75-79歳の市民を対象に年1回、一律現金5000円を支給する「元気支援金支給制度」を始めると発表した。2年間の暫定措置で、25日から支給する。
支給対象となるのは7652人(10月1日現在)で、年間総額約3800万円。後期高齢者医療制度の保険料は県単位で決められ、市町村が直接保険料を減額することができないため、激変緩和措置としてほかの方法での助成となった。
太田市はすでに「長寿祝金」として80歳以上に6000円、88歳以上に8000円を支払っていたが、79歳以下は対象外だった。【共同】
■「診療報酬を処遇改善に還元」は1割/産婦人科医会、分娩施設を調査
「ハイリスク分娩管理加算」「ハイリスク妊娠管理加算」など2008年度診療報酬改定で重点評価された増収分を、産科医の待遇改善に還元している病院は1割に満たないことが、日本産婦人科医会の全国調査で分かった。11月1日に東京都内で開かれた日本産科婦人科学会と厚生労働科学研究班による公開市民フォーラムで発表した。
同医会が08年6月16日から7月末日までを対象期間として実施した調査では、全国の分娩取り扱い病院は1177施設で、1年前に実施した前回調査時点の1281施設から104施設減少していた。今回の調査は1177施設を対象に実施し、853施設から回答を得た(回収率72.5%)。1施設当たりの年間分娩数は07年の446.3から08年は481.6に増加し、1施設当たりの医師数も4.5人から4.9人に増加した。
08年度改定で重点評価された「ハイリスク分娩管理加算」「ハイリスク妊娠管理加算」「ハイリスク妊産婦共同管理料」を、産科医の待遇改善に還元したと回答した病院は66施設(7.7%)で、今後予定している26施設(3.0%)を含めても92施設(10.8%)にとどまった。
一方で産科医への分娩手当の支給は、07年調査で61施設(7.7%)だったのに対して、今回の調査では230施設(27.0%)に大幅に増加したほか、特別手当を設定している病院も41施設(5.2%)から110施設(12.9%)に増えていた。
■行政や妊産婦も協力必要/産科医協が声明
東京都の妊婦死亡問題で、海野信也北里大教授ら全国の産科医約70人でつくる産科医療協議会は10月30日、声明を出し「地域における円滑な周産期医療のためには、医療関係者だけでなく行政や妊産婦の協力も必要」と呼び掛けた。
声明は「個々の医師の能力を発揮するためには、人員と施設の整備が不可欠」とし、救急搬送をいったんは断った都立墨東病院について「人手不足の状況が放置された中で、悲しい出来事が発生した」と指摘した。
また声明には、墨東病院で死亡した女性の夫(36)が協議会に寄せた「厳しい環境の中(産科医の)苦労は絶えないと思いますが、屈することなく、命を取り出すという尊い仕事に誇りを持ってください」との談話が添えられた。【共同】
■母体の救急救命は十分でない/日産婦、厚労省に緊急提言
都内で発生した妊婦死亡問題を受け、日本産科婦人科学会の吉村泰典理事長は10月31日、厚生労働省を訪れ、舛添要一厚生労働相に母体救命救急体制の整備を求める緊急提言を手渡した。吉村理事長は「母体の救命救急は決して十分ではない。新しいシステムづくりをしていかなければならない」と提案した。
緊急提言では、母体の救命救急医療は周産期医療と救命救急医療の中間的な位置にあるため、両者の連携強化が不可欠と指摘した。同学会は、日本救急医学会とともに11月に合同作業部会を設置し、連携の枠組みづくりについて検討に入る。今後、各地域で連携強化を図る際、政府と都道府県の支援が必要としている。
また提言は、周産期と救命救急の医療提供体制の強化にも言及。救急患者の受け入れを促進するための診療報酬での評価、後遺障害のためNICUから自宅退院できない子どものケアを行う重症心身障害児施設の整備、勤務医の過酷な労働条件の改善を求めた。さらに時間外の分娩や母体搬送などの救急対応を担当した医師個人に、症例ごとに手当を支給することなども要望している。
提言について舛添厚労相は「(妊婦死亡問題など)短期的な問題についてどうするのか若干、具体策がほしいなと思っている」と述べ、学会の緊急提言も参考にしながら対策を検討していくとした。
■周術期管理チームの普及で合意/麻酔科・外科学会など5学会・団体
日本麻酔科学会、日本外科学会、日本病院薬剤師会、日本手術看護学会、日本臨床工学技士会の5学会・団体は、手術を受ける患者の術前評価・術中管理・術後管理を行う「周術期管理チーム」の設置を推進していくことで合意、具体的な検討に入った。
外科手術領域では麻酔科医、外科医、看護師の不足のほか、臨床工学技士も充足できない厳しい環境にある。周術期管理の質的向上と安全医療の提供には、1人の患者をチーム医療で診療・管理していく体制整備が不可欠となっている。日本麻酔科学会と日本外科学会は、「周術期管理チーム」が普及すれば診療報酬による評価も求めていく考えだ。
5学会・団体は「周術期管理チームのあり方に関する検討会」を10月末に立ち上げた。(1)効率的な役割分担、(2)周術期医療に関連する知識・技術の向上、(3)安全で効果的な質の高い医療・看護・技術の提供─の3点について今後、検討を進める。
質の高い周術期医療を提供するには、周術期管理チームに参加するスタッフの人材育成が求められるとの判断から、すでに日本麻酔科学会と日本外科学会が教育カリキュラムの検討を進めている。
■支援金は08年度限りの決断/健保連の対馬氏「09年度以降は断固反対」
健保連の対馬忠明専務理事は11月7日の会見で、旧政管健保への支援金として組合健保などに負担を求める特例法案が今臨時国会で成立しない見通しとなったことについて、「具体的なスケジュールに乗っていないと聞いている。国会審議の状況を見守りたい」とだけ述べた。また、仮に厚生労働省の2009年度の予算編成過程で再び同様の負担を求められた場合について「08年度限りの決断だった。次年度以降については断固反対。徹底して戦う。ここは揺らぐことはない」と強調した。
特例法案が成立せずに約1000億円が補正予算によって賄われ、健保連が09年度以降の負担も拒否することになると、社会保障費2200億円の削減のために、被用者保険間の財政調整を名目として浮上した支援金負担は消えることになる。
一方、後期高齢者医療制度の見直しに向けた「舛添私案」に関しては「国保と後期高齢者医療制度を統合し都道府県単位とするのがポイントだろうが、これまでの議論では都道府県単位には知事らの反対が強かった。利害関係者の議論と学者の議論は違う。現実問題として成り立つのか」と述べ、有識者を中心とする大臣直属の検討会で議論を進めていく手法に疑問を呈した。
■2200億円、撤回しないのは違和感/日医、国民会議の最終報告で見解
日本医師会の中川俊男常任理事は11月5日の定例会見で、社会保障国民会議が4日に取りまとめた最終報告書に対する見解を公表した。中川常任理事は「社会保障国民会議が、小泉政権以来の『社会保障の抑制一辺倒』から『社会保障の機能強化』へ方向転換したことは率直に評価したい」と表明。ただ政府が、社会保障費年2200億円の機械的抑制を撤回していないことを指摘し、「撤回しないまま『社会保障の機能強化』と言っていることについては非常に違和感を覚える」と述べた。その上で、社会保障費の機械的抑制の撤回を引き続き、最優先課題として訴えていく考えを示した。
■生活習慣病予防事業で医療費抑止効果/日看協のモデル事業
日本看護協会は、日看協が取り組んでいる「生活習慣病予防活動支援モデル事業」の原型となったプログラムによって、1人当たり年間20万円程度の医療費抑止効果があるなどの有用性が認められたと発表した。
日看協によると、長野県長和町で2001~03年に実施した糖尿病予防活動の参加者の02年と06年の医療費や健診データの差を、参加しなかった人の同時期のデータと比較した。参加者15人と非参加者30人の医療費はいずれも増えていたが、増額分は参加者の方が1人当たり約20万円低かった。また、参加者42人と非参加者184人の健診データの比較では、参加者の体重、BMI、血糖値などが改善していた。
日看協は「地域的な偏りや客体数が少ないなどの課題があるが、モデル事業の有用性が示された」としている。
■療養病床再編「白紙に戻し、抜本的見直しを」/慢性期医療協が要望書
日本慢性期医療協会(武久洋三会長)は11月1日付で、療養病床再編と後期高齢者医療制度の抜本的見直しを求める要望書を自民党の麻生太郎総裁に提出した。両制度は「拙速で唐突な現場を無視した暴挙」とした上で、一度白紙に戻すよう要望した。
要望書によると、両制度が成立した経緯について「2005年9月の小泉郵政選挙での大勝の結果、経済財政諮問会議の経済至上主義による医療費亡国論に端を発したもの」と指摘。06年の制度成立以降、療養病床再編計画は介護難民のみならず救急難民が発生するまで社会問題化し、医療体制そのものが崩壊しつつあるとした。
後期高齢者医療制度については完全に国民の支持を失っているとした上で、両制度について「斬新で賢明な麻生総裁の英断で、抜本的見直しを行うことを要望する」とした。
■9月にも妊婦受け入れ拒否/東京で脳内出血の30代、杏林大など複数病院
08年9月下旬、東京都調布市のかかりつけ病院で嘔吐などの症状を訴えた30代の妊婦が、「総合周産期母子医療センター」に指定されている杏林大病院(三鷹市)など複数の病院から受け入れを断られた後、20キロ以上離れた都立墨東病院(墨田区)に運ばれて出産し、脳内出血の処置を受けていたことが11月4日、分かった。収容先が決まるまでに3時間以上かかった。
搬送を依頼したかかりつけ病院側は「赤ちゃんは無事だが、母親の現在の容体は把握していない」としているが、厚生労働省は「母親は重篤な状態と報告を受けている」としている。
同じ総合周産期母子医療センターの墨東病院など8病院による妊婦受け入れ拒否よりわずか11日前の出来事。事態を重視した厚労省は事実関係の確認に乗り出した。【共同】
■「行政、物足りない」/死亡妊婦の夫がコメント
東京都立墨東病院(墨田区)を含む8病院に受け入れを断られ、脳内出血で死亡した妊婦(36)の夫(36)が11月6日、「行政の対応に物足りなさを感じます。仕組み自体を改善すべきではないか」とするコメントを出した。
9月下旬に脳内出血を起こした東京都調布市の別の妊婦(32)が、複数の病院から受け入れを拒否され、意識不明になっていたと報道されたことを受け、代理人の弁護士を通じて発表した。
「同様のケースが発生していたことを知り、大変残念に思います。改善策を示したり、関係者間で情報共有するような仕組みはないものでしょうか」と疑問を投げ掛けた上で「連続して発生したということは、もはやレアケースとして済まされない問題。どうすれば安心して子供を産める社会を築けるか、徹底して再発防止に取り組んでほしい」と訴えている。【共同】
■オンライン請求で病院向けサービス/有線放送大手のUSEN
有線放送大手のUSENは、レセプトをオンラインで請求する医療機関向けサービス「GyaOSAレセプトオンラインサービス」の販売を開始した。富士通が開発したシステム「FENICSメディカル・グループネットサービス」を利用。初期費用は3万円。月額費用は、光インターネット接続サービス「GyaOSA」とのセットでは1800円、レセプトオンラインサービス単独では2100円。【共同】
介護編
■介護サービス情報公表、手数料平均は4万4359円/厚労省が担当者会議
厚生労働省は11月4日、介護サービス情報公表制度の担当者会議を開き、08年7月16日現在の「情報公表手数料設定の状況」について説明した。公表制度で事業者が支払う手数料の平均額は合計4万4359円で、07年度調査に比べ9675円下回った。都道府県別でも減額改定をした自治体が約7割に上った。
一方、都道府県別の最高額と最低額では約2万3000円の格差があった。厚労省は、手数料の見直しに向けた取り組みは行われているものの、依然として都道府県によって大きな差があるとし、引き続き手数料の適切な検証を求めた。
介護サービス公表制度をめぐっては、事業者が支払う手数料が高額で事業者負担が大きいとの指摘があり、厚労省は各都道府県に対し、手数料水準の適正化を求めてきた。調査結果によると、手数料の全国平均は公表事務手数料が1万674円、調査事務手数料が3万3685円。合計手数料を都道府県別にみると、最高額が島根の6万円、最低額が千葉の3万6633円だった。
手数料の見直しを行った都道府県は公表事務手数料が32自治体(68%)、調査事務手数料が35自治体(74%)で、いずれも約7割が見直しを行っていた。
公表制度の対象事業所の総数は21万5717事業所で、居宅介護支援が2万7775事業所と最も多く、次いで訪問介護が2万3665事業所、介護予防訪問介護が2万2680事業所。情報公表センターのウェブサイトのトップ画面のアクセス数(2008年7月分)は計26万773件で、事業所数当たりのアクセス数は全国計で2.32件だった。
■介護報酬改定3.0%増「現場に対する1つの答え」/舛添厚労相
舛添要一厚生労働相は10月31日の閣議後の会見で、政府の追加経済対策で2009年度の介護報酬改定の3.0%アップが明記されたことについて「ラフに言うと、現場で働いている人の月給が2万円くらい上がるかなという感じだ。これは1つの介護の現場に対する答えだと思う」と述べた。
■3.0%増、給与に反映する方法を検討/次期介護報酬改定で厚労省
厚生労働省は10月31日の「安心と希望の介護ビジョン会議」(座長=前田雅英・首都大学東京都市教養学部長)に、政府・与党の追加経済対策に盛り込まれた介護報酬3.0%引き上げに伴う介護保険料の軽減措置について説明した。委員からは「3%引き上げ分が介護従事者の賃金に反映される仕組みが必要」との意見が相次いだ。厚労省老健局老人保健課の鈴木康裕課長は「どのくらい処遇が改善されるかは地域差などによりかなり異なる。一定の額ということは難しい」と述べた上で、改定率のアップが賃金に反映される方法を検討して次期改定に盛り込み、09年度にはその検証調査を行う方向性を示した。
介護保険料の軽減措置について、厚労省は3.0%引き上げに伴う保険料増を、(1)2009年度は上昇分全額、(2)10年度は上昇分の半額─を国費により軽減すると説明。追加経済対策により、09年度は800億円、10年度は400億円の計1200億円を軽減措置に充てるとした。石川良一委員(東京都稲城市長)は「軽減措置も含め、介護報酬引き上げについて被保険者の理解を求める説明責任がある」と国に対応を求めた。
■介護報酬改定3.0%増「給与への反映、点検必要」/財政審・西室会長
財務省の財政制度等審議会・財政制度分科会財政構造改革部会は10月31日、政府がまとめた追加経済対策や社会保障をテーマに議論した。麻生太郎首相が30日の追加経済対策に関する記者会見で「3年後の消費税引き上げ」を明言したことについて、西室泰三会長は「建議には引き上げ幅を明記しない」と説明した。その上で「消費税の引き上げには、麻生首相と同様に、経済情勢の好転と行政改革が前提になると考えている」と述べた。09年度の介護報酬改定3.0%引き上げについては「まさに介護労働者の収入を上げるためにやる。3.0%の引き上げが本当に給与に反映されるか、チェックする必要がある」と語った。
■介護報酬3.0%増「不十分な改定率」/日医が見解、「前倒し」も疑問
日本医師会は11月5日の定例会見で、政府が追加経済対策に明記した2009年度介護報酬改定3.0%引き上げについての見解を発表した。プラス改定は評価しつつも、改定率3.0%増については「過去のマイナス分も取り戻せない不十分な改定率と言わざるを得ない」と指摘。また、前倒しで改定率が決まったことに対して「社会保障審議会・介護給付費分科会で(各サービスの)収支差率を検証した上で改定率を示すべきだ。分科会で議論を行っている途中にこうした数字が出たのは大きな疑問」とした。
■「前倒し」は評価も「3.0%増では不十分」/次期介護報酬改定で関係団体
政府の追加経済対策に明記されたことで、2009年度の介護報酬改定の3.0%引き上げがほぼ固まった。関係団体からは、前倒しで改定率が固まったことで「引き上げを前提とした個別サービスの議論ができる」と賛意を示す声がある一方、「3.0%の引き上げでは過去2回のマイナス改定分を取り戻すことはできない」との厳しい意見も上がった。
■3.0%増では崩壊止められない/次期介護報酬改定で保団連
保団連は10月31日付で、政府の追加経済対策で2009年度の介護報酬改定の3.0%引き上げが明記されたことに関する要望書を、麻生太郎首相と舛添要一厚生労働相に提出した。3.0%の引き上げでは「介護崩壊は食い止められない」とした上で、軽度者の介護給付制限(介護予防給付の創設)の廃止や報酬の引き上げ財源をすべて国庫負担の増額で賄うことなどを要望した。
要望書によると、過去2回のマイナス改定に加えて、06年介護保険制度改正での軽度者への介護給付制限を勘案すると、これまでの介護報酬のマイナス幅は10%以上になると指摘。09年度改定では3.0%の引き上げと併せて、介護保険施設の居住費・食費を保険給付に戻すなどの対策を求めている。
また、追加経済対策に当たって麻生首相が「3年後の消費税引き上げ」を明言したことに対しては「社会保障理念に逆行するもの」とし、消費税引き上げではなく、先進諸国並みに国と企業負担を強化すべきと主張した。
京都編
■「無保険」の子どもに保険証/京都市方針、11月中に全員交付
京都市は11月5日、国民健康保険料の滞納で実質的に「無保険」となっている世帯の中学生以下の子どもに対し、受診抑制を避けるため、11月中に全員に保険証を交付する方針を明らかにした。
国保料を1年以上滞納すると保険証が「資格証明書」に切り替わり、医療費をいったん全額支払わねばならない。厚生労働省が先月、公表した調査結果でこうした「無保険」世帯の中学生以下の子どもが全国で約3万人に上り、市内でも08年9月末で65世帯、105人が無保険となっている。
市は「正当な理由がない滞納は許されないが、子どもに責任はない」として、全員に交付することにした。他の政令市でも同様の動きが出始めており、1年間を期限とする短期保険証の交付を検討している。
■「府プランは実態見ず」/障害者団体が待遇改善など申し入れ
京都府がまとめた「介護・福祉サービス人材確保プラン」の中間案は現場の声を反映していないとして、府内の障害者福祉関係2団体のメンバーが11月6日、京都市上京区の府庁を訪れ、賃金アップなどを求める要望書を提出した。
市内の障害者への訪問ヘルパーらでつくる団体「かりん燈」と、在宅で暮らす障害者らの「主体的に生きる重度障害者の会」(伏見区)の2団体で、府福祉・援護課に対し、同会代表の木村善男さんが「ヘルパーがいないと生きていけない。ヘルパーが辞めていくことに恐怖を覚える毎日だ」と訴えた。
また、ヘルパーの男性は「低賃金・重労働で休みも取れない。長続きせず辞めていくのは現場の人が大切にされていないからだ」と話し、府独自に介護報酬を上乗せするように求めた。
プラン検討委のメンバーに介護労働者や福祉サービス利用者が入っていないことにも不満を示し「現場の生の声をなぜ聞かないのか」とただした。福祉・援護課は「配慮が足りなかった。今後立ち上げる人材プラットホームには利用者団体にも参加してもらう」とした。
■健康調査要望、国が放置/60年前の京都ジフテリア予防接種禍
京都市で60年前、ジフテリアの予防接種を受けた乳幼児68人が死亡した「京都ジフテリア予防接種禍事件」で、07年春に後遺症の健康調査を国に要望した被害者グループに対し、国は1年半たった現在まで回答せず、事実上放置していることが、11月3日に分かった。戦後の「薬害第一号」とされる事件の被害者の中には、今も後遺症の疑いのある手足のまひなどに苦しむ人もおり、国に誠意ある対応を求めている。
また、国側が事件の翌年、敗訴が濃厚な民事裁判を回避するために「相当額の慰謝料を支払い、訴訟提起を防ぐのが得策」とする内部文書を作成していたことも、被害者グループの調査で判明した。被害者側は「責任をうやむやにする国の体質は今も昔も変わらない。後遺症に悩む人は多いはず。高齢化が進む前にきちんと診察してほしい」と訴えている。
西京区の元教諭田井中克人さん(61)をはじめ被害者4人が07年4月、厚生労働省に健康調査を求めた。体のまひや内臓障害といった事件の症状が完治したとされた後に、被害者が腎炎などを患うケースもあるため、事件との因果関係を突き止めたいとしている。
予防接種の実施主体の京都市が事件の23年後に実施した被害者アンケートでは、回答者221人の約4割が、手足のまひなど何らかの異常があると答えた。しかし、医師による診断などは行われなかった。
厚労省は「古い事件で詳細が分からず、何ができるのか精査している。健康調査は京都市などの協力がないと困難」としている。ただ、まだ調査を含めて市とは対応を協議していない。
一方、国の内部文書は、法務庁(当時)が1949年2月に厚生省次官(同)にあてた意見書で「(国家賠償訴訟が起きれば)国が勝訴する見込みは薄い。相当額の慰謝料を払い、これ以上の慰謝料請求の権利を放棄させ、訴訟提起を防ぐのが得策」と記されている。
予防接種を進めた国、京都府、京都市は同年、被害者に慰謝料などの補償金を払って和解した。民事裁判は起こされなかった。
ヤコブ病などの薬害裁判に携わった中島晃弁護士(京都弁護士会)の話事件翌年に和解したとはいえ、厚労省は一過性の問題で済ませず、被害者が病気や障害を負う割合が一般より高いのか継続調査すべき。被害者の要望に向き合わない体質は昔から変わっておらず、その姿勢が今も新たな薬害を生んでいるといえる。
・ジフテリア法定感染症。感染者がせきをした時の飛沫などで広がる。発熱や体のまひを伴い、死亡率は5-10%。国内では1950年代までは年間1万人以上の患者がいたが、現在は発症者はほとんどいない。
・京都ジフテリア予防接種禍事件1948年11月4、5日にジフテリアの予防注射を受けた京都市の乳幼児606人が発症し、うち68人が死亡した。同時期に島根県でも16人が死亡した。ワクチンにジフテリア毒素が残存していたのが原因。国がワクチンを抜き取り検査したが、有毒ワクチンはすり抜けていた。大阪市のメーカーの所長らが禁固刑を受けた。
■タクシー全面禁煙化求め要望書/京都府医師会など、協会に
京都府医師会、府薬剤師会、NPO法人(特定非営利活動法人)「京都禁煙推進研究会」など5団体は11月8日、タクシー車内の全面禁煙化を求める要望書を京都乗用自動車協会の牧村史朗会長に提出した。
府医師会によると、全面禁煙は07年5月、名古屋市で始まってから全国的に広がり、検討されていないのは京都、大阪など7府県のみという。8月に府内タクシーの業界団体が一本化したのを受け、要望に踏み切った。
要望書は「乗客の安全や乗務員の健康を守るため」、早急な全面禁煙化を求めている。牧村会長は「業界全体で取り組めるよう、加盟社に理解を求めていきたい」と話している。
■産廃削減へ相談員/京都府、中小の事業所支援
京都府はこのほど、がれき類や廃プラスチック類など産業廃棄物を排出する府内の事業者を対象にごみ減量化やリサイクル推進に向け、相談や処理業者の情報提供などを担う専任のコーディネーターを庁内に設置した。
コーディネーターとして、廃棄物処理業務の経験がある非常勤職員を週4日配置し、電話による無料相談や、毎週月、水曜日は面談にも応じる。
府によると、府内の産業廃棄物排出量は近年横ばい状態にあり、減量化や少量の廃棄物の分別に苦慮している中小の事業所が多いという。このため相談内容によっては、専門家が現場で指導する「ゼロエミッションアドバイザー」も派遣する。
府は2010年度までに、府内の廃棄物排出量を3%抑制する目標を掲げており、「資源がより有効活用されるよう支援していきたい」としている。
調査・データ編
■在院患者数が3カ月連続で減少/病院報告08年5月
厚生労働省が11月5日に発表した2008年度5月分の病院報告(概数)によると、病院の1日平均患者数は前月比1万8008人減の130万2571人となり、3カ月連続で減少した。
病床別に見ても、一般病床の患者数は67万7008人で、前月と比べて1万6003人の減。療養病床は前月比1874人減の30万7628人、介護療養病床は853人減の9万803人、精神病床は138人減り31万4235人と軒並み減少した。結核病床は9人増の3659人だった。外来患者数も前月より6万3283人減少し、139万1616人だった。
一方、病院の平均在院日数は前月比0.9日増え34.6日となり、すべての病床区分で前月より増加した。一般病床は0.4日増の19.2日、療養病床は8.9日増の175.7日、介護療養病床は20.7日増え290.9日だった。
病院の月末病床利用率は前月と比べ1.0ポイント減少し79.2%だった。特に一般病床での減少が目立ち、1.7ポイント減の71.9%となった。
■医療関係費過払い続く/労働局委託事業で流用も
会計検査院が11月7日に公表した2007年度の決算検査報告では、06年度に続き医療関係費の過払いや、労働局などの委託事業を請け負う関係団体の委託費の不正流用が目立つ。
指摘された医療関係費の過払いのうち、医療費は約7億6000万円で前年度(約7億2000万円)とほぼ同じ。国民健康保険の財政調整交付金は約68億4000万円(前年度約5億6000万円)、療養給付費負担金は約19億2000万円(同約1億7000万円)で大幅に増えた。検査院は厚生労働省や自治体に改善を求めた。
都道府県の商工会議所や雇用開発協会などでは、委託費を飲食費など目的外に流用。不正額は計3億円以上で、過去に指摘した労働局の経理問題以降も、関係団体で不正が続いている実態が明らかになった。
税金や社会保険料の徴収漏れなどは約28億7000万円。年金記録の不備を国民に確認してもらうため発送した「ねんきん特別便」約1万9000件に加入履歴などの記載漏れがあり、再発送の費用約340万円を「不経済」と指摘した。
国鉄清算事業団を引き継いだ独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構には、年金支払い業務の積立金約1兆3000億円について、国庫への返納を検討するよう求めた。
検査院は09年の報告に向け、マッサージチェアの購入など不適切な支出が見つかった道路整備特別会計や、年金記録不備問題を本格的に調査する。【共同】
■小児科認定医の常勤施設は42%/救急医学会、全国の救命センター調査
重症患者らを24時間体制で受け入れる全国の救命救急センターを対象に、日本救急医学会の小児救急特別委員会(委員長・野口宏愛知医大教授)が07年実施した調査で、回答した138施設のうち、日本小児科学会が「専門医」として認定した小児科医が常勤しているのは42%と半数以下にとどまることが分かった。小児科医確保の難しさなどを背景に小児診療を実施していないところも13%あり、患者の受け入れ拒否が問題になっている産科と同様、医師不足の影響もうかがわれた。
救命救急センターは一般病院では対応が難しい重症患者の「救命のとりで」と位置付けられており、特別委は同センターの小児救急の質について「さらなる向上が必要」としている。
調査は07年9~11月にかけ、全国の救命救急センター202施設(同8月時点)を対象に実施。回答した138施設のうち、一定以上の診療能力があるとして小児科学会から認定された小児科医が常勤しているのは、58施設にとどまった。
全体の87%が小児の救急診療を担っていたが、認定医以外も含めて常駐の小児科医が重症児に対応できるとしたのは67%。小児患者が優先的に使用できる集中治療室(ICU)があるとしたのは20%だった。
小児の救急患者は不慮の事故による外傷、家庭内での誤嚥などのほか、ウイルスや細菌感染によるけいれん、脳症など中枢神経系の病気が多いとされる。本人が症状を正確に伝えることが難しく、軽症に見えても容体が急変することもあり、経験豊富な認定医による診療が望ましいという。【共同】
■脳血管疾患や虚血性心疾患で医療費抑制傾向/日医総研WP
高齢者の1人当たり医療費が高く長期療養を要する疾病では、平均在院日数短縮などの影響により、医療費が抑制されている実態がうかがえる─。こうした調査結果が、日医総研ワーキングペーパー(WP)「国民医療費の伸びの要因分析」(前田由美子研究部専門部長(主席兼務))から浮き彫りになった。高齢化により医療費が増えると見込まれている脳血管疾患や虚血性心疾患(いずれも入院)は、高齢者の受療率低下が顕著であり、実際の医療費は人口増減と高齢化から計算した医療費を下回ったとしている。WPは医療費の伸びについて「国は、きめ細かいエビデンスも踏まえて検討し、行き過ぎた抑制については転換すべきだ」と結論付けている。
同WPは、厚生労働省が医療費の伸びを「医療の高度化などの自然増」と説明していることに対し、「実際には疾病構造や受診率の変化、背景にある医療制度改革などのすべての要因が含まれるため、『医療の高度化』を強調するのは不適切だ」と指摘。人口増減と高齢化から推計される医療費の伸びと、実際の医療費の推移を比較し、要因が「医療の高度化」なのかどうか検証した。
人口増減と高齢化から推察される医療費は、2000年度の年齢階級別国民1人当たり医療費を、06年度までの年齢階級別人口にそれぞれ乗じて算出。2000年度を100とした時の06年度までの数値を「人口増減と高齢化によって伸びるべき医療費」とし、同様に2000年度を起点とした「実際の医療費」とのかい離を比較した。
その結果、脳血管疾患や虚血性心疾患(いずれも入院)は、年齢が上がるにつれて1人当たり医療費が高くなり、高齢化による医療費増が見込まれた。ただ06年度の「人口増減と高齢化によって伸びるべき医療費」は脳血管疾患の121.0、虚血性心疾患の116.6に対して、「実際の医療費」は脳血管疾患が114.4、虚血性心疾患が103.5で、「実際の医療費」は「人口増減と高齢化によって伸びるべき医療費」を下回っていた。
これらの原因としてWPは、入院受療率の低下を指摘。脳血管疾患の人口10万人対入院受療率の推移を見ると、総数は99年で172.0人、02年で178.0人、05年で183.0人と微増傾向なのに対し、75歳以上では1566人、1462人、1332人と低下している。また虚血性心疾患では、総数が23.0人、19.0人、16.0人と減少しているものの、75歳以上では169人、122人、92人と落ち込みが大きかった。
WPはまた、悪性新生物や精神・行動の障害についても分析している。悪性新生物は入院で、平均在院日数の短縮が進む一方、入院外の患者が増加したと指摘。入院外では、ほかの傷病に比べて高齢者の単価が上昇しているのが特徴的で、外来化学療法など医療の高度化の影響もあると推察している。また精神・行動の障害では、とりわけ入院外で若年層の受療率が増加し、医療費が上昇していることから、若年層への対策が重要な疾病の1つだとしている。
環境編
■柏崎刈羽原発で燃料入れ作業/7号機、地震後
07年7月の新潟県中越沖地震以降、7基すべてが運転停止中の東京電力柏崎刈羽原発(新潟県柏崎市・刈羽村)で、運転再開に向けた作業が最も進んでいる7号機の原子炉に核燃料を入れる作業が11月8日、始まった。
約870体の燃料を10日程度かけて移動。運転時と同様の状態に組み、制御棒が正常に動くかなどの機能試験をする。
7号機では9月から、複数の機器を組み合わせた「系統」の機能試験を始めており、燃料を入れた状態での試験はその一環。系統試験終了後、原子炉を起動して核分裂が連続的に起きる臨界状態にし、その状態で必要な機能確認をするが、時期は未定。【共同】
■放射能爆弾想定しテロ訓練/都が国内初、1000人参加
東京都は11月7日、警視庁や陸上自衛隊、東京消防庁などと合同で、爆発時に放射性物質をばらまく「放射能爆弾」の使用を想定した国内で初めてのテロ災害対処訓練を江東区の国際展示場、東京ビッグサイトで実施した。
訓練は国外から放射性物質が持ち込まれたとの情報を受けて警視庁が警戒。東京ビッグサイトの屋上で武装集団を発見し、屋外のイベント会場に仕掛けられた放射能爆弾が爆発したという設定で、約1000人が参加。
放射性物質の汚染の拡散は、日本原子力研究開発機構の指導でシミュレーションした。
爆発後、化学防護服を着た陸自や東京消防庁の隊員が、負傷者を助け出し汚染を除去。陸自の特殊車両や東京消防庁のロボットも登場し、放射線量の測定や負傷者を救助していく。
機動隊が武装集団を逮捕する訓練も展開。海上保安庁の巡視船を使った避難訓練も行う。【共同】
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